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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第9章  少女の記憶「鬼」


突っ込む箇所が多かった。

正確に言えば多過ぎた。

まずおじさん呼ばわり
されたのが解せないし、

鬼としての容姿を
ここまでド直球に
野次られたのも許せない。

それに──

「変な顔、ふふふ」

少女はまるで感情がなかった。

言葉でこそ笑ってはいるけれど、
実のところ表情筋は
微動だにしていない。

「私はおじさんでもなければ、
変な顔でもありませんよ糞餓鬼」

子供にしては美しい顔立ち。

整った目元をピクリとも
動かさずに少女は言う。

「ねえ、その角触ってもいい?」
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