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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第8章 【沈丁花讃歌】


「何、です……一体」

白澤の拳が喉元に当たって、
鬼灯は苦しげな顔をした。

「お前……っどうして
妓楼(ここ)にいるんだ」

血管の浮き出た手に
段々と力が篭っていく。

鬼灯も白澤に
負けず劣らず肌が白いが、

彼の首元は酸素を失って
赤みが差してきていた。

「男が妓楼にいる理由なんて、
……っひとつしかないでしょう?」

苦悶の表情で告げる鬼灯。

カァッと白澤の頭に血が上って、
力任せな拳が
振りかざされる。

その、刹那だった。
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