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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第8章 【沈丁花讃歌】


「檎のせいじゃないよ」

紗英は赤く腫れた目で
にこりと笑ってみせる。

次の瞬間だった。


「紗英ちゃん……っ!!」


真っ白な影が部屋に
転がり込んで来たのだ。

「白澤の兄さん?!」

檎は絶叫する。

この御人にだけは、
事の次第を知られちゃならぬと
内密に収めようとしていたのに。

その思いは紗英も同じだった。

「白澤様……あのっ」

何を言えば良いのか
何をすれば良いのか

分からぬまま紗英は立ち上がる。

しかし、彼女の台詞を遮って
言葉を吐いたのは鬼灯だった。
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