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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─
第8章 【沈丁花讃歌】
だらしない身体を曝して
男鬼は気を失った。
鉄槌を下した鬼灯は
ふと我に返って
後ろを振り向く。
「……紗英さん」
怯えた眼
震える体
鬼灯は慌てて紗英に駆け寄ると、
自らの羽織りを脱ぎ捨て
はだけた彼女の肌に被せた。
「鬼灯……様」
ほろり、紗英の瞳から
流れ落ちる透明な雫。
「……っ」
苦しげに眉根を寄せて、
鬼灯は紗英を抱き締めた。
きつく
きつく
彼の優しさが、傷付いた
女の身体を包み込んでいく。
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