第8章 【沈丁花讃歌】
紗英は解決策を
思案する暇が無かった。
相手を押し返そうにも、
腕力で男に敵う訳がない。
ましてや相手は鬼だ。
仮に紗英が豪腕だったとしても
人間の力では到底敵わないだろう。
「いや!嫌……っ!」
「へへ……それも演出?
さすが遊女は男のツボを
知ってらァな……!!」
彼女の必死の抵抗も虚しく、
暴かれた着物からは
白い乳房が露出する。
涎を垂らさん勢いで
紗英の胸を凝視する男鬼。
荒い呼吸を繰り返す彼は、
いきり立った自身を
紗英の秘部に擦り付けた。
「……っやめて……!
お願い!離して……!!」
「そんじゃいただきますっ」
「ひっ……嫌ァァァ!」