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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─
第5章 【ジレンマ】
「私は……貴女に
心惹かれています」
鬼灯様の吐息が
耳たぶを熱くする。
上品な刻み煙草の中に
仄かに残る日本酒の香り。
「花街で貴女を見た、
……あの日からずっと」
逞しい腕が、フッと
その力を失って──
「紗英さんの虜です」
鬼灯様は私にキスをした。
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