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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─
第5章 【ジレンマ】
意識を消失めされた
閻魔様の巨体を
道端に転がしながら
鬼灯様は小首を傾げる。
「もう……このまま
ここに置き去りにしてやろうか」
ボソリと呟いた彼は、
雪女よりも
よっぽど冷たい眼をしていた。
「(鬼畜官吏……!)」
私は鬼灯様の所業に
肝を冷やしつつ、この場を
どう切り抜けようか考える。
この方を嫌っている、とか
そういう訳ではないのだが
苦手なのだ。
顔が怖いから。
凄く、怖いから。
あとお母さんみたいだし。
この歳になっても
やっぱりお母さんは怖い。
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