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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第5章 【ジレンマ】


「……全く腑抜けジジイが」

地獄のトップを務める
閻魔様をこれでもかと
足蹴にして鬼灯様は言う。

その姿はまさに鬼。

絶対敵にしたくないタイプだと、
以前向かいの番頭が言っていた。

激しく同感だ。激しく。

「まあ……私も芸妓は
嫌いではないんですが」

ゴッ
「ふげえっ」

「大王(ジジイ)のお守りは
御免蒙りたいんですよね」

グシャッ
「ぐぼあっ!」

鬼灯様の容赦ない足技と
蔑みのコンボに閻魔様は、

「我が……生涯に
(悔いがあるとすれば)
鬼灯有り……っ!」

そんな台詞を遺して
ついに白目を向いた。
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