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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第5章 【ジレンマ】


「今日はもう閉店ですか」

「ええ……今しがた
最後の旦那様がお帰りに」

私はそこで
思わず台詞を切った。

というより、
切らざるを得なかった。

鬼灯様の顔が一瞬にして
極悪面になったからだ。

「(顔、怖っ……)」

恐らく最後の客が
白澤様と察したのだろう。

「ほ、鬼灯様が花街で
お飲みになるなんて
珍しいですね……!」

慌てて取り繕ってみせると、
鬼灯様は大きな溜息で答える。

「……この大王(バカ)が
運動会の打ち上げにどうしても
芸妓を呼びたいと言うので」
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