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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第20章 密やかな幕引きを貴方と


「だって……!転生したら
紗英ちゃんは、もう……っ
僕らのこと何も覚えて
無いんだろ……?!」

白澤はまるで子供のように
イヤイヤと首を振って、
悲痛な声で泣き叫ぶ。

「……兄さん、気持ちは
分からなくもないがのう。
早く現世へ行かせてやらにゃ
本当に消滅してしまう」







……行かせてやろう。







咽び泣く白澤の肩に
そっと、手を置く檎もまた
静かにその瞳を濡らしていた。
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