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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第19章 ワカレノウタ


思い切り奥歯を
噛み締めてみた。

そうすれば少しは
この怒りが治まるような
そんな気がして。

「……帰って下さい」

どうして
どうして

そんな顔して僕を
見ないでくれよ。

何で鬼灯(お前)が彼女の
肩を愛おしそうに
抱いてるんだ……?


(ああ。そうか)


いけ好かない鬼と
愛する少女の間に流れる、
独特の空気を感じ取った時。

僕は二人が男女の関係に
なってしまったことを悟った。

「僕が、」

僕が悪かった。

そう……言おうとしたけど、
どうしても言葉が出て来なくって。
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