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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第19章 ワカレノウタ



「白、澤……様?」


僕は気付いてしまった。

かつての「団栗少女」を
想い慕う自分の気持ちが

他の女の子へ向けた
それとは明らかに
違うってことを。

彼女を酷く傷付けて、
その泣き顔が頭から
どうしても離れなくて。

それで漸く本当の気持ちに
気付いたんだけど──……


「紗英ちゃん……と
おまけの一本角野郎」


あれから妓楼に
何度も足を運び続けて
来る日も、来る日も

君を待った。

でも、やっと会えた時には
もう全てが手遅れだったんだ。

「どうして……貴方が
遊女専用寮(ここ)に?」

「大方、夜這いでも
しに来たんでしょう」
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