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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第16章 【ティファニーで夕食を】


「ん……っはあ、」

彼が首を傾ける形で
重ねられたキスは
すぐに深い物へと変わった。

開かされた唇の間に
熱く妖艶な舌が
差し込まれる。

「待っ……鬼灯様、
いけません……!」

改めて触れてみると
すごく硬い胸板を
両手で押し返して、

私は顔を背けた。

上がってしまった呼吸が
着物の合わせ襟を
忙しく上下させている。

「……そんな色っぽい
声で駄目と言われても」

困ったような顔で
眉根を寄せて、鬼灯様は
私を片手間に押さえ付けた。

「余計に興奮しちゃいますよ」

意地悪な瞳
悪戯な声音

こんな鬼灯様、見たことない。

「まあ……本当に
嫌ならやめますけど」
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