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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第16章 【ティファニーで夕食を】


「それはそうと、私は
シャワーを浴びますが
貴女はどうしますか?」

一通りの荷解きを終えた
鬼灯様はキャスケット帽を
脱ぎ捨てるとそう言った。

薬の効果はすっかり
切れてしまったらしく、

額の角に加えて
尖った耳も
元通りになっている。

「あ……えっと、
私は後で入りま」

「一緒に入らないんですか?」

「……何を食い気味に
言い放ってるんですか」

「本望を」

この御人はいつもこうだ。

本気なのか
戯れなのか

可笑しなことを
平気で言ってのける。

その涼し気な表情が
なんとなく白澤様に
似ている気がして、

「……セクハラですよ」

私はそっと溜息を吐いた。
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