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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第16章 【ティファニーで夕食を】


「雇い主(妲己)さんに
怒られる時は一緒に
怒られてあげますから」

鬼灯様は言うだけ言って
機内に備え付けのイヤホンを
装着してしまった。

思いの外まつ毛の長い
横顔をジトッと見つめて、
私は観念したように前を向く。

「(……傷心旅行、か)」

ひとつひとつの椅子に
設置されたテレビでは
海外映画が延々と流されていた。



それから暫くして──……



いつの間にかうたた寝
していたらしい私は、
飛行機の揺れに
反応して目を開けた。

「……?」

何だか右肩が重い。

煙管独特の匂いと、それから
仄かにシャンプーの香りもする。
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