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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第15章 出発前夜


「ああ……いえ、あの
……どういたしまして」

普段何かを言う際に
言い淀んだりする事が
ほとんどない鬼灯も

紗英の弱った姿には
思わず言葉を失っていた。

何故、彼女が
こんなにも
やつれているのか。

「(大体予想は付きますけど)」

脳内が常に桃色花畑状態の
淫獣を思い浮かべた鬼灯は

地獄絵図に描かれる鬼よりも
数百倍怖い顔をして
紗英の腕を引っ掴む。

「……っ鬼灯様?」

「ちょっと寄って行きなさい」

「え、でも」

「つべこべ言うな。入れ」

「……はい」
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