第12章 炸裂母親節
地獄の一切を取り締まる
鬼灯は、もちろん転生の
リストも弄る権限があった。
紗英を今すぐ現世へと
送ることも可能だし、
それを百年後に
引き延ばす事だって
全ては彼の了承次第。
ただ鬼灯にもひとつだけ、
子供達の転生する先には
決定権がないのであった。
「もしも、もしも私が
黒光りするアレに転生
しちゃったら……?!」
「そんな貴女でも、私は
可愛いと言ってあげます」
「ゴ◯ジェット構えながら
言われても説得力ないので」
頑として譲らぬ二人は
額を突き合わせる勢いで
互いを睨み付ける。
その姿はまるで進学先を
言い争う母娘の論争だ。