第12章 炸裂母親節
「何それ。もしかして
ヤキモチ妬いてるの?」
「……っこの減らず口」
「あ!図星だ!」
それから、もうひとつ。
鬼灯には紗英の申し出を
受け容れられない訳がある。
【転生】
親より早く現世を去り
賽の河原での石積みを
課せられた子供達は、
永きに渡る修行を終えた後
再び現世に生まれ変わる。
それはお地蔵様によって
与えられる恩恵なのだが──
「せっかく転生の順番が
廻ってきたのに……我儘も
いい加減にしなさいよ!」
「転生なんかしたくない!
生まれ変わった先が虫だったら
私、絶対耐えられないもん!」
「良い子にしてれば、また
いつか人間になれます多分」
「多分かよ!」