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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第12章 炸裂母親節


鬼灯の親指と他四本の指の間に
挟まれて、紗英はもそもそ喋る。

「ひょっ……ひゃはひ(離してよ)」

「よく聞き取れませんね。
そんなに離して欲しけりゃ
ちゃんと日本語で言え」

「(聞こえてる癖に……!)」

地獄一の仏頂面が
怒っているのには
理由があった。


【花街で遊女になりたい】


突然自室を訪ねてきた紗英が
突拍子もない事を言い出したのだ。

しかもその理由を問えば、彼女は
「白澤さまを振り向かせたいから」
だと真剣な顔で言ってのける。

「そんな目をしても無駄です。
泣き落としは通用しませんよ」
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