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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第11章 少女の記憶「夢」


地獄に帰るまでの間、
私は白澤様と沢山
おしゃべりをした。

彼の膝に抱かれて
可愛いうざきさんに
(薬局の従業員らしい)
囲まれたりして。

「へえ、紗英ちゃんは
7歳なのか。若いなあ」

とても幸せだった。

現世では生まれてから
ずっと病院で過ごして、
死ぬまでそのまま──……

そんな私にとって
白澤様と過ごす時間は
本当に夢のようで。

「白澤さまは何才?」

「僕?僕は一万歳位」

「えー!絶対うそ」

ずっとずっとこんな時間が
続けばいいのに、なんて

「ワタシ嘘付かないアル」

「あははっ可笑しいの」

月並みな願いを
胸に抱いたんだ。
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