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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第10章 少女の記憶「白」


「はあ……本当に
ヒドい目に遭った」

あの後、どうにかして
僕と鬼の取っ組み合いを
やめさせた閻魔大王は、

「次会ったら即殺す」

などと物騒な台詞を吐いている
仏頂面を引きずって姿を消した。

あれが地獄のトップと
No.2だなんて世も末だ。

これから先、地獄に来る度
襲撃を受けるのかと思うと

ウンザリというか
ゲッソリというか。

あ、なんだか胃痛がする。

「(……早く帰ろう)」

新薬の材料を求めて
三途之川を目指す僕は、

自前の胃腸薬を
口に放り込んで
深い溜息をつくのだった。
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