• テキストサイズ

新しい世界

第11章 裏切り


「この子たちがさっき話した1年の女子」

鈴木くんが私たちに説明する。

「よろしくお願いしまーす」

と2人は私たちに挨拶する。

「ていうか、女の先輩とか超嬉しいんですけど!
先輩はどんな本が好きなんですか?」

後輩たちが私に質問する。

「わたし? えっと…『鬼平犯科帳』…」

あっ! とっさに本当のことを答えてしまった。

『赤毛のアン』とか言えばよかったかなぁ…。

「マジですかー! 私も池波正太郎、超好きです! どちらかといえば『剣客商売』のほうが好きですが」

「もちろん『剣客商売』も好きだよ」

「ですよね! 女子なら全員、大治郎様好きですよね」

「だね!」

女子3人で盛り上がる。

男子部員も、こちらは比較的静かにやって来て、私たちに挨拶する。

真司は多少ふてくされた感じではあるけど、鈴木くんや他の男子部員とぽつぽつ会話しているようだった。

……

30分ほどおしゃべりした後、真司にうながされて帰宅することにした。

「また、いつでも遊びに来てくれ。文芸部の扉はいつでも開かれているよ」

と鈴木くんは言った。

「はいはい」

と真司は返事した。


/ 75ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp