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嵐さんのプロポーズ

第5章 紫な五男の場合 「知らないこと」









気の効く後輩のおかげで、
なんとか携帯は無 事なようだ。


安心して胸を撫で下ろすと、
撫で下ろしている場合じゃないことに
気がついた。




もしかして、これはもしかしなくも、もしや









「あ、の…潤くん、白川くんは別に…」

「別に何?」








う…、やっぱり そういうことか。

嬉しいような、怖いような。




つまり彼のご機嫌ななめの訳は
この電話の相手にあったと、
そういうことで。







「知ってる?」

「何を?」

「俺、必死だよ?
 が離れてかないようにって、
 すげえ必死」

「う、そだあ」







あの松本潤が?



久しぶりに会っても
平然としてられる潤くんが?








「嘘じゃないよ、わかってんのに、
 白川くんはただの後輩だってことくらい
 わかってんのに」

「…わかってるの?」

「うん、わかってる」

「じゃあ何で」

「…髪型…変わってるし」

「…はい?」

「…白川くんのが先にソレ見てんでしょ?
 ぜってえ可愛いとか思ってんでしょ?
 …なんか、ムカつくよね」







なんて分かりにくい愛情表現。







「あ、えっと…可愛い…?これ?」

「うん、似合ってる」







眉を寄せて誉める彼があまりにも可愛くて、
つい笑ってしまった。








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