第4章 黄色い四男の場合「映画」
彼があんなに夢中だったゲームをセーブして
ポンっとソファーの下に放り投げると。
ん、と言って両手を広げる。
「………、」
「おいでって」
訳もわからず彼の腕の中。
どうやら私はゲー ムに勝利したようだ。
「…どうしたの?」
「あなただけよ、ゲームに勝てるの」
「…それは、すごく嬉しいかも」
彼はしばらく黙って、私の頭を撫で始めた。
「…ねえ、、
何があっても私の味方でいてくれます?」
「え…?あ、はい」
「私の名前、格好いい?」
「う、ん?…ああ、はい」
「二宮も和也も好き?」
質問の意味が全くわからなくて、
それが可笑しくて。
「ふふ、はい」
「じゃあ…ハンコ貸して」
「うん、ハンコね、って…はい?」
なんで?なんで?
今なんかいい感じじゃなかった?
ハンコ?何、金融関係ですか?
お金を貸す借りるの話ですか!