第1章 新しい世界で
四月の半ば、風紀委員の抜き打ち遅刻チェックを記入していると体育館側から凄まじい叫びで此方に来る坊…
クラスメイトの田中くんが玄関に勢い良く入り込んだ。
「間に合ったか⁈」
「三秒遅刻だよ田中くん、減点溜まったから反省文」
「なん…だと⁈たった三秒くらい見逃して良いだろ⁈」
「あ、潔子先輩田中くんが」
「待ってて下さい潔子さん‼俺は必ずこの反省文を即座に書き終えて馳せ参じます‼」
相変わらずの信者だなぁ。でも、潔子先輩美人だから仕方ないね。そして田中くんのラブコールを完全無視した
潔子先輩は私に軽く笑顔でおはよう、と返して自分の教室に入ってしまう。残ったのは…
「相変わらずお綺麗なお姿に見惚れてしまい、遅刻しました。朝から俺は幸せです!…おーい出来たぞ!」
「反省文だからこれ。田中の幸せな朝は興味ないし書かなくて良いから遅刻してごめんなさいくらい書け」
この朝練のし過ぎで捕まったクラスメイトの末期潔子先輩信者さんにまともな反省文をなんとか用意して貰える様に頑張るか。
(田中。これじゃあまるで潔子先輩のせいで遅れたみたいに書かれてあるけど良いの?)
(良くねーよ!どうすれば良いんだ⁈)
(言い方を変えたら?正しくは潔子先輩は関係ないから、
そうゆう妄想して遅刻しました、で良くない?)
(お前それ、俺が危ない奴見たいだろうが!)
(え?)
(違うの?って顔すんな!)
(田中くんは潔子先輩の事さえ無かったら、明るくてカッコ良いと思うけど)
(……………。)
(…?田中くん?おーい?)
反省文はなんとか済んだけど、田中くんが変でした。