第3章 誕生日 10/9ver.《紫原敦》
真由美side
今日は彼氏のあっ君の誕生日ということで、学校から帰ってきた私はせかせか準備をしていた。
簡単な飾り付けや、夕食の用意、それから今日のメインといっても過言ではない大きなホールケーキと数種類のクッキーを焼き上げた。
(フフッ、見た目はばっちり♪ あっ君喜んでくれると良いなぁ…)
時計の針が8時を指し軽快なメロディーが流れ、そろそろ彼が帰ってくる頃だということを知らせる。
マネージャーでもない私は彼と過ごす時間は限られていて、今日は久しぶりにゆっくりと2人の時間を堪能できる。
この日のためにあっ君に外泊許可を取ってもらったんだもん。
ちなみに私の両親はお父さんは単身赴任、お母さんは今それに着いていってるから、今日この家には私とあっ君の2人きりなのだ。
ピンポーン____
家のインターホンが鳴る。
(あっ君、帰ってきた…!)
私はド○キなどで売っている小さいクラッカーをいくつか持って、足早に玄関の方へ向かった。