第9章 誕生日 11/11ver.《宮地清志》
それにしても、高尾は何で私と清志が付き合いだしたことを知ってるんだろう。
付き合ったからって、部活での態度は特に変化が無いはずなんだけど。
疑問に思い、高尾に聞いてみることにした。
「ってか、何で私と清志が付き合いだしたこと知ってんの?」
「えぇ〜、知りたいっすかぁ〜〜?」
高尾は目を細め、からかうように口を開いた。
「監督に外しゅ」
「わぁーーっ!冗談ですって!!」
手を前に突き出し慌てたように振る高尾。
あまりに必死過ぎてプッと吹き出してしまった。
「もー、笑い事じゃないんすからー!」
「ふふっ、ごめんごめん。で、何で知ってんの?」
「それはですねぇ〜」
ニコニコと微笑む高尾の背後に、清志が大坪達と此方へ向かってくるのが見えた。
高尾は気付いてないみたいで楽しそうに喋り続ける。