第8章 鏡
普段相容れない相手だとしても今は関係ない。
千月「お願い!平助を、颯太を止めて!」
私は駄々をこねる子供の様に、ただ縋る様に言う。
沖田「君が僕に頼み事なんて明日は嵐かな。まあいいや。手合わせしてくれるって約束忘れないでよ?じゃ、ころ
千月「殺すな。絶対に。」
沖田「随分ワガママだね。…いいよ。」
千月「…お願いだから殺さないで……。」
沖田は承諾してくれたにもかかわらず、何度も「殺さないで」と唱えていた。
ただ止めて欲しい。
ただやめさせて欲しい。
でも、死んで欲しいわけじゃない。
今は敵だとしても、あの人の大切な人だから。守らなければいけないから。