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薄桜鬼 群青桜

第8章 鏡


もうダメだ。

連れて行かれる…

原田「おいおい、こんな色気のない場所、逢い引きにしちゃ趣味が悪いぜ?」

近づいていた顔が止まると顎から手を離し、じっと原田さんを睨む。

風間「またお前達か。田舎の犬は目端だけは利くと見える。」

斎藤「それはこちらの台詞だ。」

土方「将軍の首でも取りに来たかと思えば、うちの隊士に一体何の用だ。」

斎藤さんと土方さんも現れるが依然として腕は風間に取られたまま身動きが取れない状況にあった。

風間「将軍も貴様らも今はどうでもいい。これは我ら鬼の問題だ。」

土方「鬼だと?」

人間が鬼に敵うとも思えん。
ここから抜け出すのは自分の力でなければ不可能だ。

発作で思い通りに動かない体を無理矢理動かそうと自由な右手で鞘から素早く刀を抜き、そのままの勢いに任せて風間に斬りかかる。

風間は呆気なく手を離し、後方へ下がった。

風間「まだ動けたか。しかしもう意識を保つのも容易ではないようだな。」
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