第6章 変若水
私は別室にて斎藤さんに事情を話していた。
斎藤「成る程。それで総長は変若水を。しかし桜時は何故咳や過呼吸を起こしているのか。」
千月「お…ち…水を…飲んだ…直…後に…首を掴ま…れた。それだ…け。」
私はまだ過呼吸が収まらず、途切れ途切れに言う。
斎藤「そうか。本当にそれだけなのだな。」
今の現状では喋るのも辛い。その質問には頷くことで肯定した。
きっと斎藤さんもそれを察してくれたのだろう。
斎藤「病を抱えているわけではないのだろうな。お前はここ最近体調を崩す機会が多いが。」
病…か。やっぱり気づき始めているか。
しかし、まだ言えん。せめて颯太に会うまでは前線から離れるわけにはいかない。
その質問にも頷き、この日の夜は終わった。