第6章 変若水
その夜、私が恐る事態の前兆とも思える事件が発生した。
私は眠れず、最悪の事態を想定し、今後どうすれば良いのか思考を巡らせていた。
そういえば山南さんは部屋にこもることが多くなっていた…
変若水の研究は現在山南さんが…
まさかとは思うが…
伊東が加入してからというもの、山南さんの需要は下がっていった。
山南さん自身は相当辛かっただろう。刀も振るえず、弁舌も伊東に劣る。
これでは山南さんは…
突然に思い付く事態。
確証はないがこれでは変若水を飲んでしまうかもしれない。
私は急ぎ身支度を整え手近にあった刀を一口持つとそのまま山南さんの部屋へ向かった。
部屋には誰もいなかった。
しかし机に
赤い液体が入った小瓶が。