第6章 変若水
永倉「千月があんなに感情的になるなんてな。」
原田「よっぽど気に障ったんだろうな。俺も驚いた。しかし山南さん、前より愛想悪くなってるし、隊士たちも怯えてる。」
千月「場の雰囲気を害してしまい申し訳なかった。しかし、あの場で言わなかったら私はきっと後悔していただろうから。」
土方「いいんだよ。どうせお前が言わなかったら俺が怒鳴ってた。」
私達は外で伊東の悪評を各々語っていた。
沖田「僕も嫌いだなあの人。千月ちゃん程ではないけど。」
沖田から見た私の評価などどうでもいいが。
沖田「どうせ土方さんも気に食わないんでしょ?返品して下さいよ。こんな奴新選組に要らないって。」
土方「近藤さんはすっかり心酔してるんだ。無理に決まってんだろ。」
斎藤「様々な考えを持つ者が所属してこそ組織は広がりを見せるものだが、無理な多様化を進めれば内部から瓦解することもある。」
屯所移転か。
これで風向きはどう変わるのか。
良い方ならばそれに越したことはないが、悪い方ならば…対応を今から考えていた方がいいかもな。