第5章 信念
蛤御門では斎藤さんと山崎さんが会津兵と薩摩兵の手柄の取り合いに直面していた。
薩摩兵「新選組じゃなかか。こげなもんどもまで招集していたとは、やはり会津は腑抜けばっかりやな。浪人の手を借りねば戦うことも出来んとか。」
新選組を愚弄され、苛立つ隊士もいた。それを斎藤さんが抑える。
しかし、会津兵達は我慢の限界に達した様だった。
会津兵「おのれ…!我ら会津兵士を愚弄するか!」
刀を構え、身内同士での醜い争いが容易に想像できる。
その時、薩摩兵の前に立ちはだかり、争いを抑えようとする大柄な男が一人。
会津兵「貴様が相手になるか…!」
男の気迫を気にせずに襲いかかる会津兵。
もはやどちらが勝つかなど、そこにいた誰もがわかりゆる事だった。
斎藤さんはそんな様子を見兼ね、会津兵に刃を向ける。
斎藤「やめておけ。あんたとそいつじゃ腕が違い過ぎる。」
斎藤さんはそのまま大柄な男と対峙する。
一方こちらは原田さんの向かった公家御門。
原田「お前ら、御所に討ち射るつもりならまず俺を倒してから行くんだな!死たい奴からかかって来いよ!」
長州浪士「おのれ…もはやここまでか…引け!」
会津兵「逃がすな!追え!」
逃げる長州の過激派浪士。
その撤退を邪魔させまいと立ちはだかる長い髪の男。
その男は銃声を響かせ、まずは一人撃って見せた。
??「逃げてぇ奴は逃がしてやれよ。」
原田「あいにくだが、うちの鬼副長に逃がすなって言われてるもんだからな。さっさとお前を始末して追わせてもらう。」
??「少しは楽しませてくれよ!」
男は銃口を向け弾を放つと隊士数人に的中させ、その腕前を証明した。