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薄桜鬼 群青桜

第4章 鬼


千月「まさか…本当に来てくれるとは…思わなかった…。」

体調が悪いまま約束の時間に裏門へ来た。

風間「お前に興味があったからな。話ぐらいは聞いてやろう。」

千月「鬼がこの時代にいるとは思わなかった。」

風間「ふん。やはりお前も鬼だったか。それにしては随分と異様だな。普通では無いか。」

千月「そこまで分かるか。流石は風間家の純血と言ったところか。私は東洋と西洋の鬼の血を受け継ぎし純血。そしてここより先の時代より来し者。大まかに言えばそんなところか。」

風間「何?お前も未来から来たと言うか。面白い。そんな戯言を言う奴が二人も居ようとはな。」

千月「二人、というと?」

風間「先日我が同胞として新しく鬼が加わった。その者も自分は未来から来たと言っていた。」

千月「なっ…!ハッゴホッゴホッケホッ…。そ、その者の名は…ケホッケホッ…

風間「体調が思わしく無いのか。鬼という割には貧弱な。」

その時、私を探す声がした。

平助「千月!お前どうしてこいつと…確か、池田屋で取り逃がした奴だよな。後で詳しく聞くからな。」

風間「愚かな。そんなに死に急ぐか。」

土方「敵地に一人で乗り込むとは随分と自信があるんだな。」

土方さんもこの騒ぎに気づき、風間に刀を向ける。

風間「此奴に聞きたいことがあって参っただけだ。戦うつもりはない。遊んで欲しいなら相手をしてやるがな。」

ダメ。ここで騒ぎを起こしては…。

千月「帰りなさい。」

風間「ふん。ならば退散しよう。千月、次に会う時は互いに友好関係にあればいいのだがな。」

話の通じる相手でよかった。
風間はそのまま市中に向け消えて行った。

そして私は再び意識を保てなくなった。
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