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薄桜鬼 群青桜

第3章 左腕


沖田「平助もなんで僕にこの子任せて帰っちゃうんだろうね。一緒に連れて帰ればよかったのに。」

千月「文句があるのでしたら私も戻ります。引き続き参加させていただいているのはあくまでも情報集めの為だ。」

はいはい、と沖田。
後ろの隊士達も呆れた目でこちらを見ていた。

千月「そういえば、沖田さんに一つ聞いておきたいことがある。」

沖田「ん?何?」

千月「最近、咳や微熱などの症状が現れることはないか?」

沖田「何を言うかと思ったらそんな事?ま、時々咳は出るかな。」

やはりそうか。
歴史上で沖田総司は労咳でこの世を去る事になっている。
そしてこの時代において労咳は死病とされ、完治するのが困難。

沖田「で、それがどうしたの?」

私はそんな事実を知りながら、沖田の質問に答えることはなかった。

やはり私の知る幕末での出来事を教えた方がいいのではないか。そう思ってしまう。
私が教えたところで精神が揺らぐことはないだろう。しかし、この事が原因で未来が変わってしまったら。取り返しのつかない事に。

思考を巡らせ、最善の方法を考えるがそううまくはいかないのだった。
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