第2章 浅葱色
千月が去った後、
土方「お前らはあいつの話、真実だと思うか?」
最初に反応したのは藤堂平助だった。
藤堂「俺は純粋にあいつなりの考えをそのまま示しただけだと思う。俺を颯太って奴と間違えた時、すっげー安心してたから。あれが嘘だとは思えねぇ。」
原田「俺と新八も真実だと思うぜ。ただ、失敗した奴らとはいえ羅刹化した隊士3人相手に引けを取らなかったってのはなんとも言えねーな。それに…
斎藤「未来にも羅刹がいる。しかも心臓を貫かれてもなお治癒が効くというとは内心信用し難い。さらに羅刹化した隊士3人を圧倒したというのに未来の羅刹1人に殺されるとは正直考えにくいかと。」
土方「つまり、あいつの力量がわからなければ判断に苦しむということか。わかった。ならば総司、桜時を呼んでこい。」
沖田「わかりました。斬っちゃっていいんですね?」
土方「バカ言うな。力量を見るための相手をしろと言うことだ。あいつにはまだ聞きたいことがある。絶対に斬るな。それに、相当腕の立つ様ならば隊に引き入れることも考えている。」
永倉「隊に入れるだと?本気なのかよ。」
土方「ああ。もし仮に未来から来たって話が本当なら野放しには出来ねぇだろ。」