第14章 覚悟
平助「それでも俺はやっぱり伊東さんについていこうと思う。」
千月「どうしてなんだ。死んでしまうかもしれないというのに。」
平助「別に今更死ぬのが怖いって思わないしさ。それより死ぬってわかったからってあっさり決断変えるほど俺の志は緩いもんじゃねぇよ。」
なんとも複雑に笑いながら平助は言う。
平助「それにさ、俺は尊王攘夷とか佐幕とか、どっちが正義なのか悪なのか、正直わかんねぇんだ。だから見てみたい。この世の中が平和であるには何が必要なのか、自分の目で確かめたい。だから俺は新選組から離れるよ。」
千月「それを模索するなら新選組でだって出来るはずだ。離隊する必要はない。」
平助「元々伊東さんは同門で、新選組には俺が誘ったようなもんだし。ああいう人だけど、みんなが言うほど悪い人じゃないんだぜ?」
千月「しかし…」
平助「気持ちは嬉しいし、多分お前が言ってることは本当にこれから起こる事なんだろうけど、死ぬ事恐れてるんだったら最初から刀なんて握らねえしよ。むしろ自分の死期がわかったんだ。これで悔いを残さないで死ねるだろ!」
結局どれだけ説得しようとも平助の決意は揺らぐ事はなかった。
私は…どうすればいいのだろうか。