第14章 覚悟
千月「平助。」
平助「ん?なんだ?」
本当は話すつもりはなかったが、ここで見殺しにする事など出来なかった。
それは単純に颯太に似ているからという当初の理由とは違う。
私をここまで仲間として見て信じてくれた平助だからこそだった。
千月「この間私が狂った日、颯太が屯所に来たんだ。」
結局颯太が来たことは誰にも話していない。知っているのはその場にいた沖田だけだ。
流石に侵入者が入っていた事には驚いている様だったが続きを促すように真剣に耳を傾けていた。
千月「その時に聞いた。私達は未来人ではないかもしれないと。全く違う異世界から来たんだと。」
平助「え、でもお前は全部知ってただろ!敵の事もこっちの内情も全部!」
千月「私達の世界の歴史に限りなく近い、しかし全く別の異世界から来たと。そう言っていた。」
平助「それ、本当なのか?信じていいのか?」
千月「分からない。私もまだ半信半疑の状態なんだ。でも颯太は確信があるらしい。」
平助「なんでそれ黙ってたんだ。」
千月「過去に来たという可能性もまだ残っている。下手に教えて変えることになるのは避けたかった。」
平助「じゃあなんで今ここで話したんだ。」
千月「お前に死んでほしくなかったからだ。」
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