第14章 覚悟
平助「まさか伊東さんに看破されるとはな。」
千月「ああ。正直驚いた。」
離隊の話をしていたのだ。楽しい話が出来たのは本当に最初だけで。
千月「…なぁ、このまま新選組でやって行く気は無いのか?」
平助「伊東さんとは同門だし、俺が誘ったようなもんだからな…って知ってるか。未来から来たんだもんな。」
平助の発した"未来から"という言葉にびくりと震える。
そうだよな。まだ誰にも話していないからな。私が別の異世界から来たかもしれないという事。
平助「千月どうしたんだ?」
千月「あ、いや。」
顔に出るほど悩んでいたらしい。
平助の心配する声も曖昧に濁して返答してしまう。
今この時だけは颯太の言葉を信じたい。
平助に生きていてほしい。
でも、このまま私の知る結末になるとしたら、
私は平助を見殺しにする事になるのか。