第13章 隠密
その後、島原は大騒ぎとなった。
それぞれ持ち場にいた幹部達も乱戦に巻き込まれ、もしくは助太刀をしたりと。
刀での戦いは出来るだけ避けたかったが、それも叶わず。敵が抜いてしまったらこちらも刀で応戦するしかない。
私は斎藤さんと離れた後、島原全体を駆け回り、状況を把握する為動いていた。
そして早々に確認を済ませて外の通りに出る。
そこで出会ったのはここにいるはずのない人物だった。
千月「土方…さん?」
土方「千月…か。なんで隠密の調査がこんな事になってんだ。」
千月「すみません。私もよくわからないのですが、屯所襲撃を企てた輩は山崎さん、斎藤さんが相手をしています。平助、原田さん、永倉さんも騒ぎに乗じて相手をしていると思われます。」
土方「わかった。詳しいことは事が片付いた後、報告を待つとするか。お前は戻るぞ。」
急いで着替えて私も参戦すると言ったのだが、芸妓だったとバレてはマズイとの事で結局私は帰還を余儀なくされた。