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薄桜鬼 群青桜

第2章 浅葱色


しばらく沈黙が続いたのち、近藤が口を開いた。

近藤「わかった。約束しよう。」

その言葉を聞いた後、私は一度息を整え、話し始めた。

千月「昨晩いなかった方もおります故にまずは自己紹介を。私は桜時 千月と申します。
桜時家は代々神からの密命を帯びて行動する身。昨晩も任務を遂行すべく街を徘徊しておりました。任務は私1人、そしてその補佐、監視役として颯太という男がついてきました。」

藤堂「そいつが俺とそっくりなんだよな。」

こくりと頷く。

千月「標的と対峙中に銀髪で赤い目の男1人と接触。襲ってきたため斬り合いとなりましたが心臓を貫き。その場は収まりました。その後…

沖田「ちょっと待って。その銀髪の男は1人だったの? あそこにいた隊士は3人だったんだけど。」

千月「その者達とは別の男です。そして、羽織も着てはいませんでした。」

沖田「でも、3人以外の死体なんてあの場になかったよね?それに君の標的の姿だってなかった。作り話で誤魔化すんじゃやっぱり斬っちゃうしかないかな。」

この人…早速矛盾点を指摘するとは。
しかし常識的に考えれば起こり得ないこの特殊な事態。
反論があってもおかしくはないが。

千月「沖田さん、少し黙っていただけますか?まだ説明の途中ですので。それと、そんなに私を斬りたいのでしたら後でお相手致します。故に今は矛盾点についても議論は後にしていただけますか?」

わかったよ。それだけ言って腕を組み「続きは?」と言わんばかりに私を見やる。

千月「銀髪の男と対峙したのち、標的と接触こちらも始末しました。そして颯太と合流。宮へ報告に戻ろうとした時、先ほど始末したと思われる銀髪の男が再び現れ、私と颯太の心臓を貫きました。」

ふぅ…と息をつく。

そしてここからは私の予測。
あっているのかわからない事項。

千月「その後気がついた私はあの大通りの真ん中に倒れていました。心臓を貫かれたはずの傷も癒えて。しかしその場に颯太の姿はなく、立ち往生している際に貴方方の隊士3人が。後は斎藤さんの説明通りです。」
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