第12章 目的
千月「この件に関しては新選組に手を貸す…という事か?」
風間「お前らがどう解釈しようが俺の知ったことではない。しかし、計画的な襲撃ともなれば貴様らにも被害は出るだろう。お前にまで危害が及んでは困る。」
私に?
千月「それは一体どうい
バッ
え…
私は風間にその言葉の意味を聞こうとしていたはず。
しかし今この状況。意味がわからない。
床に体を押し倒され、その上から覆い被さるように風間が重なる。
私の目の前にはこの状況を面白がっているような、でも整った顔立ちの風間。
風間「これが答えだ。」
千月「これでは余計わからない。今お前が私を襲っても何の利益もないが。」
風間「利益…か。面白い事を言うのだな。だがこれは俺個人の目的だ。損得の問題ではない。」
全く顔色を変えずに淡々と語る風間。
そもそも奴らが私を付け狙う理由がわからない。
何が…。
何が今のこいつを動かしているのだろうか。
風間「お前にしては鈍いにも程がある。なら、これでもしらばっくれていられるか?」
その言葉を境に風間の左手が私の顎をもち、ゆっくりと顔を近づけていった。