• テキストサイズ

薄桜鬼 群青桜

第11章 本来


千月「君菊さん。」

君菊「…なんですか?」

着付けをしてもらっている中、同じ鬼として気になった事を聞いていた。
廓言葉ではなくなったということは、鬼としての意見を言うつもりなのだろうか。

千月「人間ってなんだと思いますか?鬼ってなんだと思いますか?羅刹って…」

君菊「………。」

颯太に言われた事。
"ここは私の知らない世界"

それを認めたくない。
だから知りたかった。

この世界での人間は、鬼は、羅刹は私の知る人間と、鬼と、羅刹と同じなのか。

それとも違う認識なのか。

君菊「私の答えを聞いても、貴女の考えに影響は何もありませんよ。」

千月「え…。な…ぜ…。」

私が考えていた事を察したかのような言葉だった。

君菊「ここが貴女の知る世界でも、知らない世界でも、何も戸惑う必要はないでしょう。やるべき事はもう決まっているのではないですか?」

千月「もしかして颯太に…」

その質問には答えず、ただ笑った。
そして、

君菊「準備は整いました。さ、皆はんにお披露目しにいきますえ。」

優しく背中を押した。
/ 322ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp