第11章 本来
平助「うはーやっぱ高い酒は違うなー。喉がきゅーっとするよきゅーっと。」
永倉「平助よぉ、お前さっきから飯も食わずに飲んでばっかじゃねぇか。酔っ払うぞ?」
平助「いいじゃんか今日は。」
宴会が始まると飲んで食べてのどんちゃん騒ぎだ。
一気に賑やかさを増していった。
永倉「千月、お前は飲んでねぇな?酔っ払えねぇぞ?」
千月「いや、私は飲めんぞ。前に言わなかったか?」
永倉「あれ、そうだっけか?んじゃ、料理をたらふく食っとけよ。」
言うが早いか、永倉さんは料理を口に詰め込んで、緩みきった表情を振りまいていた。
原田「そういや、お前がこっちに来たばっかの時もここで飲んだよな。」
沖田「あの時は千月ちゃん、全然話さないし、生意気だし、手の掛かる子だったよね。」
千月「悪かったな。あの時は私もまだ混乱していたんだ。」
今思い出すと、あの時の返答はまるで馬鹿げているな。
しかし、失礼極まりない私を宥めてくれた。だから今、信頼に値することが出来るのだろうな。