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薄桜鬼 群青桜

第10章 二人


同日、私は沖田と松本先生が人気の少ない場所へ行く姿を見つけた。

大方予想はついている。
労咳だと告げられるのだろうな。

気付かれぬ様に物陰に隠れて話を聞いていた。

松本「食欲が振るわず、微熱が続き、夜中に大量の汗をかく。」

沖田「えぇ。」

松本「はぁ…。結論から言おう。お前さんの病は労咳だ。」

やはり。

沖田「なんだ。やっぱり有名なあの死病ですか。」

松本「驚かないのか。」

沖田「面と向かって言われると、流石に困ったな。あははっ」

松本「笑い事ではなかろう!今すぐ新選組を離れて病用した方がいい!空気の綺麗な場所でゆっく

沖田「新選組を離れる?それは出来ません。
命が長くても短くても、僕に出来ることなんて少ししかないんです。新選組の前に立ち塞がる敵を斬る。それだけなんですよ。
先が短いなら尚更じゃないですか。ここにいることが僕の全てなんです。」

松本「しかし…。お前さんの覚悟はわかった。ならば尚更、今後は私の言いつけを守ってもらわねばならんぞ。くれぐれも無理はしない様に。」

沖田「…はい。あ、近藤さん達には言わないで下さいよ。先生。約束ですからね。」
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