第9章 吸血鬼
この後、私は斎藤さんの3番組と昼の巡察に出ていた。
??「やめなさいよ!みっともない!」
浪士「ああ?なんだテメェ。俺達勤皇の志士に意見するってのか。」
道中で騒ぎを発見。浪士が女性と子供を脅していた。
千月「勤皇の志士…と言っていたか。では、女子供を暴力で抑え付ける事が、尊王攘夷のやる事という事か。」
私は襲われていた女性と子供の前に盾となる様に立ち、浪士を睨んだ。
浪士「ああ?なんだと…。そ、その羽織、
し、新選組か…。ぐはっ…。」
斎藤「安心しろ。峰打ちだ。」
私が注意を引いた隙に浪士の背後から斎藤さんがすかさず峰打ち。
騒ぎは呆気なく収まり、騒ぎを見ていた町人達もそれぞれ持ち場に帰っていった。
??「あなた浪士相手に立ち向かうなんて勇気があるのね。ありがとう。」
襲われていた女性は私に丁寧にお礼を述べていた。
その姿は凛としていて、人ではない気配が察して取れた。
千月「私は職務を全うしただけです。それより貴女は一体…」
??「うふふっ。健気なのね。まさかこんなところで貴女に会えるだなんて思ってなかった。これも何かの縁でしょうし、仲良くしましょうね。女の子同士。」
私を知っていた、という事なのか?
では彼女は一体何者なんだ。
??「ああ私ってば急にごめんなさいね。初対面なのに。貴女、お名前は?」
千月「桜時 千月です。」
千「桜時…かぁ。うん、覚えた。私は千っていうの。よろしくね、千月様。じゃあ、またゆっくり話しましょうね。」
えっ…千月…様?
なぜ様付けなど…。
それに彼女、千と名乗っていたが…
訳のわからないことばかりで、どうすればいいのやら。