第16章 パーティーは0時過ぎてから
ガラッ
「あ、蒼!おはよ!」
「みぃちゃんおはよー」
「…大丈夫、なの?」
「うん!全然平気だよ!」
みぃちゃんはきっと
私が貧血で倒れた事を言ってる
赤也くんがレギュラーの皆に
言っただろうから…
それがみぃちゃんに伝わったハズ
だけど西崎さん…仁王くんもかな?
あの人達は私が倒れた
本当の理由を知っている
だから丸井くんみたいに
ニヤついてんだよね怪しい
「蒼ー。
ちょっと来てぇ?」
西崎さんからのお呼び出し
みぃちゃんはあからさまに
不機嫌な顔をする
「ちょっと行ってくるね」
「行かなくていいわよ」
「何か用事があるかもだし」
すぐ戻るよ!とみぃちゃんには言い
西崎さん達に近づく
「西崎さん、仁王くんおはよ」
「蒼ー体調はどう?」
挨拶は無視かよ
ってかやらしい聞き方
「うん!もう大丈夫だよ。
昨日はごめんね?急に倒れて」
「…え、?」
「無理せん方がええぞ?」
「あっはは!してないよ!」
無理して明るく振舞ってる風にも
見えないように
いつも通りの明るさで
いつも通りの笑顔
何も変わらない
普段通りの私に
当たり前だがクラスの皆は
気にも留めない
みぃちゃんでさえ
何も起きてないと思ってる
だけどこの2人だけは
そんな私をおかしいと
思ってるに違いない
だって本当の私は
昨日丸井くんに犯されかけて
倒れてるんだからね?
そんな人間が次の日
普通であったら怖いでしょ?
あぁそうだよ
その目が
自分の思惑と外れて
なんで?って思ってる
その目が見たかった
「もう迷惑かけないからね」
「あ、うん…」
「じゃ、また後で」
くるりと踵を返し
みぃちゃんの所へ戻った
今、私の後ろで
彼女達はどう思ってる?
私に何を感じてる?
あぁもう本当に面白い
でもこれだけじゃあ足らない
もっともっと遊ぼうよ
最後の君たちの顔…
想像するだけで
「蒼ったらなーに
ニヤついてんのー?」
「えー?ニヤついてないよー」
我慢できないや