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道化師恐怖症。

第14章 砂糖菓子で出来た刃




「や、っだ」

「今更おせーよ」


前には丸井くん
横には彼の腕
後ろは冷たい壁

逃げ場なんて
残されていない


「如月って顔はまーまーだし。
体も悪くねーし。
俺最近溜まってて丁度よかったわ」


なぜ君の目は
そこまで狂気に囚われている

好きでもない女に
こんなことして何が楽しいの

なんて言ったところで
彼に通じない


抵抗も出来ないまま
私は両腕を抑えられた

彼は器用に片手で
私の両手首をまとめる

そしてまた
口内の愛撫が始まった
これを愛撫と言うのか知らないけど


「っふ、ぁ」


せめて呼吸を
酸素を

じゃないと本気で死ぬ


「ははっ言ったろ?
抵抗なんて無駄だって」

「!??」


シャッと上のジャージのチャックが
下げられて、中のシャツが
ビリリッと音をあげて破られる

顕になった貧相な胸と下着に
思わず顔が赤くなった


「さてどうっすかな…。
ボロボロにしたら
部活、いや学校にすら
来たくなくなるだろぃ?」

「いや…やめ、て。
丸井く…」

「やめる…わけねーだろ」


グルッと身体を半回転させられ
今度は床に押し倒される

天井と丸井くんで視界が埋まるなんて
嬉しさの欠片もない


彼はとうとう
下のジャージに手をかけた

太もも辺りまで降ろされて
なんとも淫らでだらしない格好に

生理的な涙が出るが
彼を興奮させる材料にしか
ならないようだ

スッ…と内腿を
指先でなぞられる


「ひゃっ!?」

「いい声で鳴けよな。
楽しませろよ?」

「っ、いやぁぁぁあ!!!」


叫んでも無駄だってわかってた
どうせ誰も助けてくれないって

でも、もしかしたら
彼だけは来てくれるんじゃないかって
期待してしまうの


「馬っ鹿じゃねぇの。
黙って犯されてろ」

「助けて…助けてぇ!!」


頭の中で
君の事しか考えないよ

だって、守ってくれるって
言ってたじゃないか


「アッハハハハ!!!」


私…これで終わりなの?


もう諦めて
抵抗する力を緩めた

どうなってもいいって


でも、扉は開いた


「蒼先輩!!!」


差し込んできた光が
美しすぎて

私は意識を手放した


真っ暗な闇に

ゆらりゆらりと
堕ちていく







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