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道化師恐怖症。

第14章 砂糖菓子で出来た刃




「持ってきましたー!」

「おぉサンキュー!」


コートの端っこにあるベンチに
ドンドンっとジャグを置く

あー重かった


「じゃ俺、練習戻るんで」

「ありがと!
練習頑張ってね」

「は、はいっ!」


切原くんはジャグだけ置いて
さっさと戻ってしまった

まぁ1軍だし
自分の練習に必死だよね

頑張って欲しいものです


「うぉ…ほんとに飲み物だ」

「この紙コップ使って」

「あざまっす!
ほらお前らも如月に言えよ!」


岸本くんがそう言うと
他の子達も次々にお礼を言ってくれた

岸本くんすごっ


「如月、これで仕事は
一段落ついたのか?」

「え?あー…っと
ボール見なきゃいけないの忘れてた。
いってきまーす」

「大変だなー。
がんばれよー!」

「ありがとー!」


倉庫のボール見とけって
西崎さんに言われたんだった

言われた事はこなさないと
絶対文句言われるに決まってる
やばいやばい

倉庫までダッシュ



倉庫の中は沢山のボール籠で
埋まっていた

うわ凄い ひたすら凄い
これを一人で見ろってか

大体テニスボールの基準が
わかんないんだけど…
空気があるかないかでいいの?

今から聞きに行ったら
今まで何してたの?って言われても
怖いし嫌だし

とりあえず空気の有無で分けよ


重い籠をとりあえず4箱外に出す

カラ箱もついでに2箱出して
ボールを掴む

あ、これは空気ある
これは…微妙だなぁ

‥‥何時間かかるんだよコレ


「あっれー?蒼、何してるの?」

「ボールの仕分け。
‥‥やっとけって言ったでしょ?」

「そうだっけ?
それよりこっち来てよ!
それ全部片付けて!」


‥‥な ん だ コ イ ツ

自分で言ったことも忘れてんのか
年なのかクソ

大して分けてないのに
また入れるの面倒くさ…
しゃーないけど

よっこらしょっと
籠を持ち上げる


「ほら早くぅ。
教えないといけないことあるの!」

「ごめんね。すぐ終わらせるから」


カチンとする言動は
流すしかない

無駄にストレス溜めて
たまるかってーの






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