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道化師恐怖症。

第13章 お菓子の城はビターテイスト




洗濯が終わるのにも
時間はかかるし…

これからする事も
特に思い浮かばない

仕方ない
西崎さんに聞きに行くか

ドリンクだけぬるくならないよう
冷蔵庫に突っ込んで私は部室を出た



テニスコート…は
思ったより凄い事になってた

何が凄いかってアレだよアレ

コートの周りは何十人という女子で
囲まれている
その分歓声も凄まじい

なのに彼女のけたたましい音は
軽くそれを凌駕している

どっから出てるんだソレ
超音波か何かですか

しかも約3名西崎さんの
周りをウロチョロしてらっしゃる

ご存知赤髪と銀髪と青髪です


アンタらそんなんで
大会勝ち抜けるのか…呆れる

ま、私にゃ関係ないけどね


「西崎さん、ドリンク終わったよ。
普通ドリンクっていつ作るのかな?」

「え、っとー…」


言い淀む彼女

え、何で迷ってんの?
まさか分からないの?
流石にそれはないよね流石に


「大体練習前と練習中、そして
練習後に作ってもらってるよ。
練習中は欲しい時に言うから」


幸村くんのフォローが入るか
大丈夫なのかねこの人


「あ、了解です。ありがとう。
それから今、洗濯機回してるけど…
何かすることある?」

「え?あ、じゃあ
あそこにあるボール見といてよ。
私は皆にドリンク配るね!」

「はーい。お願いします」


ボール見といてってのは
空気があるかどうかの確認?

あそこっていうとあの倉庫か


てかどうでもいいけど
人が作ったドリンク配るって…
多分自分が作ったように
振る舞うんだろうな

あの人がやりそうな手だ


そういえばドリンクのボトルは
1軍の分しか無かった気がする

じゃあ2、3軍の人は
何飲むんだろ?

部室にジャグあったかな…
ボール見るなんてまだいいだろうし
2軍の人に聞いてみよ

あの辺の人になら話しかけても
西崎さんは文句を言わない…事を祈る

2軍にさえ虜にしてたら
また冷たい目で見られるかもだけど

そのくらい許してあげるよ
私、優しいから






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